kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

日本シリーズ第4戦は石川雅規のセ・リーグ最年長勝利でヤクルトが王手

 昨日(11/24)の日本シリーズ第4戦は帰宅したらテレビ中継が終わっていた。シリーズ中でももっとも試合時間がかかる試合になりそうだと思われたのにもしかしたら、と思ったら案の定で、中1か月(だよね)で登板したヤクルト先発の大ベテラン石川雅規オリックス先発の23歳の山崎颯一郎がともに好投し、両チームの打線はふるわないという試合展開で、5回までヤクルトがサンタナの2号ソロで1対0とリード。6回表にそのサンタナのエラーで追いつかれたが、その裏にオリックスの中継ぎ投手が4試合連続で失点した。決勝打はオスナのヒットで、7回表からは石山泰稚、清水昇、マクガフが1イニングずつを抑えた。第1戦で一死も取れずに3失点してサヨナラ負けしたマクガフは、この日も一死から吉田正尚にヒットを許したが逃げ切った。両チームとも 四番打者のホームランはあるもののクリーンアップが当たっていない。

 石川雅規の勝利投手(6回1失点だが自責点0)は正直言ってうれしい誤算で、同じ東京ドームで行われた10月23日の読売戦で20年目にしてプロ入り最短の3分の1イニングでKOされたり、その前の神宮での中日最終戦で5回二死から連打を浴びて逆転負けしたりしたのが嘘のようだ。さらにその前の阪神との首位攻防戦で、4回にエラー絡みで逆転されて降板したが、大きなプレッシャーのかかったあの試合で打たれたことからくる疲労が、そのあとの試合で登板を重ねる毎に投球内容が悪くなった理由かもしれない。休養が十分にとれて、かつ調子も良ければまだまだ良いピッチングができる投手だということだ。今年は2年目の奥川恭伸が1試合先発したら登録抹消というパターンで登板間隔を開けていたが、来季は奥川と石川の登板間隔が逆になるかもしれない。かつての中日・山本昌とはがたいが違うから、彼と同じというわけにはいかない。

 しかしその山本昌もできなかった40代での日本シリーズ勝利を石川は記録した。6年前にはヤクルト球団史上初めて東京ドームで菅野に勝つ試合の勝利投手になって*1、優勝争いの直接対決を制したが(あの試合で事実上優勝争いに決着がついた)、日本シリーズでは2戦2敗だった。山本昌が43歳で達成した200勝は正直言って苦しいから、何か山本昌に勝つものがほしいとは前々から思っていたが、日本シリーズでの勝利山本昌にはないので(通算0勝4敗)、石川はついに山本昌に勝つ勲章を手にしたことになる。

 しかし、石川の勝利は最年長勝利のプロ野球記録ではなく、セ・リーグ記録だった。ああ、どうせ若林だろうなと思ったら案の定で、第1回日本シリーズの1950の第1戦、つまり日本シリーズの最初の試合で毎日オリオンズ若林忠志が42歳8か月で勝利を挙げていた。11月22日に神宮球場で行われた試合で、若林は延長12回を完投していた。

 

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 この若林は1リーグ時代にはタイガースの名選手だった。ハワイ出身の日系2世だが、両親とも日本人だった。プロ入りの際にはジャイアンツからの誘いを断ってタイガース入りした。2リーグ制になった時に毎日がタイガースから大量の選手を引き抜いたが、その1人である。若林が持っていた最年長記録はほとんどが山本昌に破られたが、日本シリーズの最年長勝利記録は残っている。石川は来年の日本シリーズにも出て勝利投手になれば若林の記録を上回ることができる。

 シリーズはヤクルトが3連勝で3勝1敗として王手をかけた。第5戦のヤクルト先発は高梨が予想されていて、一方のオリックスは山崎福也が予想されるが、山本由伸の可能性もある。第5戦に先発すれば第7戦のリリーフ登板も可能だ。星野仙一のように第6戦で打たれた田中将大に6失点完投させて(投球数160球)第7戦に救援させたなどというのは論外で、あの起用で田中に大きなダメージを与えた可能性があるが、第1戦に先発したエースを第5戦に先発させるくらいは許される投手起用だろう。

*1:ヤクルトはその後も東京ドームで菅野に勝ったことがないはずだ。つまりあの1試合にしか勝っていない。