故すぎやまこういちに「ジンジンジン」とがなり立てる変な応援歌を作ってもらったことで悪名高い極右の松原仁が立民に離党届を出したと聞いた。
初め、泥船から逃げ出そうとする動きかと思ったが、新設される東京26区からの出馬を求めた希望を出したものの都連幹事長の手塚仁雄に容れられずに公認がもらえそうもないための離党届だったと知って心証が変わった。
なぜなら、手塚はかつて2021年の衆院選東京8区で山本太郎と裏取引をしていた可能性が極めて高い人間だからだ。今回はどういう力学が働いているんだろうか。
私は松原が2000年代からのリフレ論者だ*1ということは旧ブログ(『きまぐれな日々』だったかに昔いただいたコメントで10年以上前から知っているし、どうやら近年はMMTにも「理解を示して」いるようなので、私が真っ先に疑ったのは某新選組への移籍だった。それなら手塚が山本に便宜を図ってやった可能性もあると思ったのだ。
だが、松原は離党しても立民と社民などが構成する会派には残ると言っているらしい。
ネットを見ると松原は維新に移籍するのではないかと言われているようだが、松原のリフレ派や積極財政への志向は維新よりも新選組にはるかに近く、維新とはむしろ政策が根本的に合わないので、松原が移籍するとしたら維新ではなく新選組だろう。松原の経済政策は明らかに新選組に近い一方、維新とは相容れないと私はみる。
松原の件について、松原と同様に東京15区の立民総支部長に未だに就任していないらしい井戸まさえ氏が反応していた。
松原さん。問題提起の離党。
— 井戸 まさえ (@idomasae) 2023年6月9日
候補者選定の際には通常、都道府県連で選対委員会が開かれ、各方面から意見を聞いて決められる。しかし都連では選対委員長はいても選対が開かれたことがない、というのが常態化していて、候補者選定も選挙区調整もブラックボックス化しているとこれまでも指摘されてきた。
統一選の際のポスターの件にも言及していたが、同様のことを経験した身としては、閣僚経験者で現職だった松原さんのショックは相当だっただろうと推測する。
— 井戸 まさえ (@idomasae) 2023年6月9日
当然、選挙戦略はあるだろう。それならそれで、納得にいく説明や配慮をするべきである。
この問題提起が良い帰結をもたらすと良いのだが。
下記2件は2件目のツイートへの反応。
井戸さんが26区へ、というわけでも無いのですね
— K a n r e n (@Kanren_sio) 2023年6月9日
井戸氏は泉とも手塚とも合わないのではないか。井戸氏も、仮に東京15区で立民の公認がもらえない場合、新選組から立候補する可能性があるのではないかと私はひそかに思っている。井戸氏は昨年末の「×××ローテーション」に賛同するツイートを発していたことがあるし、ウクライナ戦争に関して新選組と立場が同じ佐藤優とも気が合うらしいからだ。杞憂に終われば幸いだが。
松原さんは維新に行くんじゃありませんか?
— とらちゃん★Peace★ (@toracyan06) 2023年6月9日
落ちぶれたリッケンに居るよりは良いかもです。
井戸さんにも、
アナタは政治家を目指そうとしておられるらでしょうけれど、どうしてなんでしょうか?
学者で居て欲しいと思うばかりです。学者で居て人権問題だとか井戸さんしか書けない本を読ませて欲しい!
この愚かなツイート主はオザシン経由のヤマシンだが、何もわかっていない。このツイートを見ても、ひたすら腹立たしいばかりだ。こんな人が2000年代末の政治ブログ界の「政権交代ブロガー」として大人気を博していた時代があったのだから、当時のブログ論壇の程度が知れるというものだ。
*1:弊ブログでも過去に2度言及していた。https://kojitaken.hatenablog.com/entry/2019/06/05/091337, https://kojitaken.hatenablog.com/entry/2021/03/07/134237。特に後者には「松原はたしか10年以上前からリフレ派兼積極財政論者だったと記憶します。要するに反ネオリベと政治的権威主義を合わせ持つ政治家です。そのうち右派ポピュリズムの政党ができたらそれに移るのではないかと思っています。大阪(日本)維新の会は古い体質の右翼ネオリベ政党なので、松原とは合わないところがあるのではないでしょうか」と書いた。